【新卒必見】入社準備としてのスキルアップ
入社までに必要なスキルとは!?
内定式が終わり入社まであともう数か月というタイミングで現役社員との懇親会が催されるのが弊社のしきたり。今年度も来年度配属予定の何名かの新人さんとコミュニケーションを取る。
その際に必ず聞かれるのが「入社までに何を勉強しておけばいいですか?」という質問である。
これからの不確定性の高い時代、何が必要かどうかは自身で見極めて、計画的にスキルアップするべきであり、それこそがジョブ型採用の・・・という正論はさておいて、個人的に新人の方々にはこの知識があると社会人生活がスムーズですよというものがいくつかあるので紹介したいと思う。完全に私の偏見であるがそこはご容赦いただきたい。
一般的に、入社後に必要となる知識は業種や職種によって異なるわけで、コンサルなのか、製造業なのか、商社なのかによっても異なるし、その中でも研究部門なのか、SEなのか、知財部門なのかによっても違う。
ただ、そういう分野毎の専門的な知識は、入社後に実務として学んでいけばよく、入社前の貴重な時間を割く必要はそこまでないように思う。
それよりも、どんな業種、どんな職種であっても、一般的な社会人としてこのような知識があれば、仕事にも今後のキャリアアップにも役立つという意味で述べさせていただきたい。
ちなみに私は製造業であり、その中でコンサルチックなことや、営業チックなこと、SEチックなことなど多岐に仕事をしてきたわけであるが、それらの経験を踏まえたうえでの独断と偏見である。
必要なスキルの考え方は大きく3種類
社会人となって必要となるスキルは大きく以下の3つであると個人的に考えております。
1.技術的スキル
2.ビジネス的スキル
3.コミュニケーション的スキル
1の技術的スキルはいわゆるPCの取り扱いスキルであり、エクセル、ワードの取り回しといった超基礎的な話から簡単なデータ分析、統計、プログラミングやネットワーク、セキュリティスキルなどがそれに値する。
2のビジネス的スキルはビジネス全般のベースとなる知識でアカウンティング(会計)やファイナンス(財務)の知識から、HRM(人事)や組織などの経営的知識やスキルである。
3のコミュニケーション的スキルは、コミュニケーション全般のスキルであり、同僚や上司、顧客とのコミュニケーションスキルは当然として、異文化理解やダイバーシティ&インクルージョンの理解、外国語(英語)などのスキルがそれに値する。
この1~3のスキルをまんべんなくバランスよく習得している人が理想的な社会人であり、いわゆる「高スキル」な人材であると一般的には考えられている。
一般的には・・・と前書きしたのは、必ずしもバランスが重要というわけではなく、例えば、めちゃくちゃ技術力に優れている反面コミュニケーションが苦手というような人材も当然企業としては価値ある人材であるので、他のスキルを補っても余りあるほどの強みを持つというのも一つの戦略である。
とはいっても、まぁ、そんな人材はなかなかいるわけではないので、自分は、まぁ、平凡~秀才レベルかな?という人は、ひとまず1~3のスキルをバランスよく習得することが良いと思う。
技術的スキルの習得
入社前の学生であれば入社後の職種に関係なく、やはり情報系の資格を取得することが一番良い。
学部卒の文系の学生であればとりあえず基本情報技術者、学部卒の理系の学生や院卒の学生であれば応用情報技術者程度の試験は華麗にパスしてほしいところ。
この資格はプロジェクトマネジメントからIT技術(ネットワークやセキュリティからクラウド技術など)の基本的な中身を網羅的に抑えているので、この資格試験の書籍を1冊読むだけでおおよその技術を知ることが出来るため非常にコスパが良い勉強法である。
入社後にスキルアップするのであれば高度情報技術者試験のITストラテジストなどにステップアップするのが良いかと思うが、ここら辺は入社後の職種や求められるスキルによっても異なるので各々で判断いただきたい。
一点、注意していただきたいのが、会社によってはこれらの資格試験を取得すると報奨金や奨励金といったいわゆる「お小遣い」を出してくれることがあり、そういう会社の場合は勉強だけ事前にしておいていつでも合格できる状態にしておき、入社後に資格試験を取得するという手がある。
そうすると、お小遣いももらえ、さらには上司から、「勉強熱心で向上心がある」という良い評価がもらえる可能性があるので、取得タイミングは是非ともうまく考えて欲しいところだ。
いずれにせよ、持っていて損はしない資格であるので是非ともチャレンジいただきたい。
ビジネス的スキルの習得
ビジネス的スキルは一部の学生(経営学部や経済学部、商学部など)を除いてなかなか習得する機会がないことが多いため、多くの学生が無知の状態で入社することが多い。
これらの知識は実は社会人経験が豊富な方々でも体系的に学んでいなかったり、間違って学んでいたりする人も多いので、ある程度体系だった知識として持っておくと、「お!あいつ結構やるぞ!」と一目置かれたりする。実は、これが結構重要で、相手にそう思わせることが出来ると相手もマウントを取りづらくなるようで、パワハラなんか一切の無縁となったりする。
このビジネス的スキルもアカウンティング(会計)やファイナンス(財務)から経営学の知識、経済学の知識など様々あり、詳細は別途別記事にまとめようかと思いますが、まず最初の一歩としては、簿記の3級/2級の資格取得を目指したり、経営学検定初級の資格取得を目指して勉強するのが良いかと考えている。
簿記は会社というもの肝心要の「カネ」をどのように取り扱っているかを体系的に知ることができる良い教材であり、最低でも学生のうちに簿記の3級、メーカー(製造業)に勤務するのであれば、原価の考え方が入ってくる2級までは押さえておきたいところ。
あとは、薄く広く経営学という分野を知るという意味でも、経営学検定の初級の教科書を買って一通り読んでみたうえで、試験にチャレンジすると良い。
なお、より深く広い知識を勉強するのであれば経営学検定中級というのもあるが、個人的には経営学検定中級を取る余力があるのであれば、これも別途記事をまとめておりますが、中小企業診断士試験にチャレンジした方がコスパが良いと考えている。
コミュニケーション的スキル
一般的なコミュニケーション的スキルは日々の他者とのコミュニケーションの中で確立していくものなので、取り立ててコレという勉強は不要かと思う。
例えばバーに入りびたって知らない人と仲良くなってみたり、(最近はコロナで難しいですが)海外旅行でいろんな現地の人々と意見交換してみたり、あるいはこれまで全く関わってこなかった障碍者の方々と施設で知り合いになったりと、ありとあらゆる活動がコミュニケーション的スキルを高めることとなるので、是非とも他者と沢山交わって欲しいと思います。
ただし、語学だけは是非ともやっておいていただきたい。昨今の就活生であればTOEICもかなりの高得点を出して入社してくるので、この段階でTOEIC700点越え、800点越えはざらかと思いますが、最低でも、TOEIC700点程度までは欲しいところ。
正直な話、日系企業の偉そうな部長ですら、TOEIC700点も取れない人がざら。点数という定量的な指標で上司よりも上回っているものを何か持っていると今後の社会人人生が楽になること間違いなし。
あとは、これからの時代、英語以外の外国語を勉強するというのもありだろう。東アジア地域で活躍するなら中国語なんかも良さそうだし、世界的にみるとスペイン語やフランス語なんかも習得しておくと便利だろう。
迷ったらまずこれをやっておこう!
ここまで、1.技術的スキル、2.ビジネス的スキル、3.コミュニケーション的スキルという3つのスキルに分けて、新卒の方々が入社までに勉強しておくことを私見としてまとめてみた。
基本的にこの1~3は業界・業種問わず、ある程度普遍かと思うが、各個人の現在のスキルや将来の目指すべき姿によってその中身は各々変わっていいものだと思う。
例えば、技術の特にアプリエンジニアとして生きていきたいのであれば、技術的スキルとしてはアプリ開発系の知識を体系的に学び、ビジネス的スキルとしてプロマネ系と原価管理(コスト計算)の知識を学ぶことが中心となるだろうし、企画系の部門でITを活用した新規事業を考える仕事に従事するのであれば、技術系スキルとして基本情報~応用情報の技術的知識を入社後の会社で主に使われている技術の深堀をしながら、ビジネス的スキルとして事業計画の作り方やマーケティングの方法論を学ぶというやり方がベターだろう。
いずれにしても、自分が会社に入った後にどのような知識が必要になるか?を想像しながらそのために必要なスキルセットを身に着けるようなアプローチが重要となる。この考え方は入社後もずーっと使える考え方なので是非とも覚えておいてほしい。
これでもなお、何をしていいのかに迷っているのであれば、まずは盲目的に以下の勉強をオススメする。
1.基本情報技術者 or 応用情報技術者
2.簿記2級+経営学検定初級
3.TOEICスコアアップ
とりあえずこの3点をやっておけば、「無駄になった~」ということはまずないと思う。
当ブログではこれ以外にも私がチャレンジしてきた様々なスキルアップを紹介予定ですので、そちらも併せて参考にしていただければと思います。個人的にはコミュニケーション的スキルの一環としてワインの勉強をすることオススメしております。
それでは、素敵な社会人ライフをお過ごしください。